今年も残りわずかとなりました。先月はお急ぎのご注文や、手のかかる作業が多く日記の更新も出来ずじまいでした。
こちらは佐賀県基山町からのご注文。
保管場所の雨漏りで革が破れてしまったそうです。フチ欠けもあり胴には無数の虫食いの穴がありました。
胴内部には寛政九年(1797年)
の墨書きがありました。
フチ欠けの補修をして虫食いで弱くなった部分を樹脂で補強し
釻の足も折れそうでしたので良品に交換させていただきました。
今回の修理でまだまだお使いいただけそうです。
こちらは糸島市から平太鼓の張替のご注文。
明治43年(1910年)の書き込みがありました。
古い平太鼓は胴の作りが薄い物が多く皮を張る際に気を使います。
釻が外れてしまったようで補修がしてありました。
針金が上手に通してありました。革を外さずによく通せたものだと感心します。
釻を交換して無事に修理完了しました。
山口県周南市から張替のご注文
平成2年(1990年)に当店で製作した太鼓です。
大きさは2尺
どうしても水がかかって濡れてしまう環境でお使いだそうです。
うーん、太鼓にはよくないですよね~
できるだけ濡らさないようにしてくださいとお伝えしました。
こちらは遠賀郡水巻町から神社の太鼓の張替です。
胴内部に明治44年(1911年)の書き込みがありました。
釻も交換して綺麗に仕上がったと思います。
こちらはボルト締め締太鼓の張替です。
限界まで締めこんでありました。
1本だけどうしてもナットが緩まないので仕方なくカットしました。
均等に締め付け組上げました。